庭内に当庵の名前の由来となっております茶室白芳庵がございます。
北陸有数の廻船問屋であり加賀藩御用商人の宮林彦九郎が加賀藩十四代藩主前田慶寧の四女慰子姫の養育のため射水郡放生津町の自宅に造った建物の一つで、江戸末期、玄々斎宗室の指導により建てられた又隠写しの茶室でございます。
縁あって昭和七年(一九三二)頃に当地へと移築されました。
【掲載誌】
茶室露地大辞典 / 中村昌生監修 / 淡交社 / 2018.03
とやま茶人のこころ / 富山新聞社 / 2006.03
日本建築学会北陸支部研究報告集 (39):工藤家(旧宮林家)の茶室白芳庵について / 池田俊彦・長田孝行 / 1996.07
富山の茶室 / 兼久文治・津山昌監修 / 桂書房 / 1987.01
富山・茶室物語<1> / 高林和子 / 北日本新聞 / 1986.07.24.朝刊 14面
富山・茶室物語<2> / 高林和子 / 北日本新聞 / 1986.07.31.朝刊 11面